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【心が分かるとモノが売れる】の感想

本の表紙

「魚だって気に入らないエサには食いつかないだろうに。ヒトに商品みせてあの手この手使っても、そうそう買うわけないじゃん。バカにしちゃだめだよ!」この本を読んで、そう言われた気がしました。

モノを売るのはテクニックだと思い込んでいました。でもこの本、【心が分かるとモノが売れる】2021 鹿毛康司 (著)を読んで、それは間違いだと悔い改めました。

目次

人は心で動く。

2004年の実話です。

  • アメリカの街中に、数学の難問を載せた匿名の野外広告が登場しました。
  • そっけない看板で、問題文と「(解答となる数字10桁).com」とだけ書いてあります。
  • それを解いてインターネットでアクセスするとGoogleの求人広告だったと判明します。

この謎の広告を見たほぼ全員がスルーしたようですが、ごく一部の人が食いつきました。数学オタクの方たちです。血が騒ぎ、見過ごせず、解答し、答えを確認したがったのです。

みごとにGoogleの術中にはまり、欲しい人材が集められたというわけです。

5%の理解度

人は自分の心の5%しか自覚していないと言います。のこり95%は無自覚ですが、確かに心として存在し、人の思考判断や行動選択に直接かかわります。

5%の自覚のみが、日常一人歩きします。まるでそれが心の全てであるかのように。

しかし自分が感じ方や選択の理由を、すべてスラスラと語れる人など存在しないでしょう。

もし語れたとしても、少しツッコんであげればすぐに揚げ足を取れるかと思います。論理に飛躍や矛盾が多くみられるはずですから。

95%の無自覚

95%の正体は、過去のイヤな記憶です。ヒトは忘れる生き物で、つらいことや嫌なことを忘れるから生きていけるのだと思います。

しかし人間は機械ではありません。都合が悪いからといって、記憶を完全消去できるわけではありません。心にフタをして、思い出しにくくしているに過ぎないのです。

そのフタがつもりに積もって、95%の無自覚を生み出す、というわけです。

無自覚で行動する人々

フタをしたところで、心は消えてなくなりません。思い出せずとも、覚えてはいます。だから感じ方や行動の選択に、無自覚の心は強く影響するのです。

そのくせ、言葉で表現されるのは自覚のある5%の、都合の良い記憶です。5%でも真実ですが、とても偏った真実といえます。95%が無視されているのですから。

無自覚へとダイブ

心の大部分を占める無自覚は、底深い「夜の海」です。お客様の無自覚に潜り込み、欲求の根源や行動の理由を探ります。

その時先入観や決めつけ、思い込みは捨て去り、事実だけをひとつひとつ拾い上げていきます。上手くいけば、お客様の自覚していない行動のスイッチに触れることができます。

しかしそう簡単にはいかないでしょから、訓練が必要です。

まずは自分の潜在意識にダイブすることから始めましょう。日々、自分の行動選択の理由を見つめなおすのです。なぜ今自分はここでこうしているのか、過去の記憶を辿って自分の無自覚を解き明かす訓練を積みましょう。

自分の無自覚すら理解せずに他人の無自覚に触れ、さらに共感することなど、できるはずがないのですから。

無自覚が自覚に変わる驚き

思い出した記憶に動かされていたことに気づくと、誰しも驚きますが、ほどなく納得するようです。自分が避けていた記憶を再発見することは、自分の過去の経験に新しい価値を見出すことにつながるからではないでしょうか。

心の深みで、共感。

お客様の心のより深い部分で共感できれば、そこにはマーケターとしてできることが見つかるかもしれません。そこで初めて、商売が成功する可能性が高まると言えます。

マーケター対クリエイター

マーケターがお客様の行動スイッチを発見したら、次はクリエイターがそのスイッチを押す仕掛けを作る番です。

マーケターとクリエイターの関係は、レストランのオーナーとシェフの関係に例えられています。
店を売れる場所に構えてお客様を迎えたら、あとは信じたクリエイターに任せます。

マーケターが全方位的な意見をいくら述べたところで、肝心のお客にウマいと思わせなければ全て水の泡です。
マーケターは切り口の一点集中を容認し、シェフのセンスに任せて包丁を振るわせるのです。

私とお客様がうれしい

結局、商売の売り上げは、お客様の「ありがとうの気持ち」の代金として生み出すものです。

値付け、プライシングの問題はこの際ヨコに置いておくとして、まずはお客様の感謝を引き出せる価値提供をめざすべきです。

また価値を提供する側が「うれしくない」と、商売はつづかないでしょう。自分とお客様の双方が「うれしい」と思える価値提供こそが、心のマーケティングと言えます。

以上です。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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